クリニック通信

第10回 インフルエンザについて

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 今回はそろそろ流行期に入るインフルエンザについてまとめてみました。先ず、「かぜ」と「インフルエンザ」の違いですが、「かぜ」とは、鼻・のど・気管などの呼吸器にさまざまな病原体が感染して起こる急性の病気の総称です。病原体はライノウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルス、または子供に多いRSウイルスなどのさまざまなウイルスによりますが、症状はだいたい似ています。くしゃみ、鼻水、のどの痛み、咳などの呼吸器の症状と、発熱や頭痛などの症状が出現します。一方、「インフルエンザ」とはインフルエンザウイルスが原因で起こる病気で、突然38以上の高熱が出現し、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの全身症状に加えて、咽頭痛、咳、鼻汁などのかぜ様症状が出現します。感染力が非常に強く、あっという間に人から人へうつり、広い範囲で流行すること、お年寄りなど抵抗力の弱い方は症状が激しく重症化しやすいこと、肺炎や脳症などの合併症や持病の悪化を引き起こして死に至ることもあるなどが特徴で、予防と発病した後の対応が重要な病気です。

 現在まで発見されているインフルエンザウイルスには、ABC3つの型がありますが、毎年流行を起こすのはA型とB型で、中でもA型は大流行を起こしやすいことが知られています。インフルエンザウイルスは常に表面の構造に変化が生じ易く、変化の起こったウイルスは人の免疫系からは以前に感染したものと認識されないためたびたび感染します。日本での流行は毎年11月下旬から12月上旬に始まり、13月にピークを迎えます。毎年、人口の510%(約6001300万人)の方がインフルエンザにかかると考えられます。

 感染はインフルエンザ患者のせきやくしゃみなどとともにインフルエンザウイルスが空気中に飛び散り、これを周りの人が吸い込むことや、患者の鼻汁などを介して、ウイルスがついた手で目や口を触ることで起こります。潜伏期間は15日(平均3日)で、ほとんどの場合、約1週間で軽快しますが、重症化すると肺炎や脳症などを起こすこともあります。

 治療は頭痛、発熱、悪寒、咳、鼻漏などの症状をおさえる対症療法と抗インフルエンザ薬によりウイルスの増殖を抑える治療が中心です。抗インフルエンザ薬の使用は発熱後2日過ぎていると効果は期待できないため、病状や経過に合わせて医師が判断します。細菌の混合感染による気管支炎などを併発している場合は抗生物質が処方されることもあります。

 インフルエンザは予防が肝心です。基本は手洗いで、これは他の人にうつさないためにも重要です。外から帰った時、咳やくしゃみを手でおおった時、鼻をかんだ時などこまめに手洗いし、流水で手を洗えない時は手指にすり込むタイプのアルコール製剤も有効です。インフルエンザワクチンについてですが、接種することにより発病を完全に防ぐことはできません。しかし重篤な合併症を予防し、症状の程度や発熱期間の短縮など健康被害を最小限にとどめることが期待できます。今シーズンのワクチンは季節性と新型に対応したワクチンです。そろそろインフルエンザの患者さんがでてきております。ワクチン接種がまだの方はお早めに。今回の写真はてるてるぼうずです。良い天気がつづきますように。

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